中野正貴
Masataka Nakano
中野正貴は1955年福岡県生まれ。79年に武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン科を卒業後、写真家の秋元茂に師事。80年以降フリーランスとして活動し、雑誌や広告の仕事に携わる。自身のアートワークでは、変貌し続ける東京を撮影。2001年に誰もいない東京の姿をとらえた写真集『TOKYO NOBODY』(リトルモア、2000)で日本写真協会賞新人賞を、続いて05年には『東京窓景』(河出書房新社、2000)で第30回木村伊兵衛写真賞を、続いて21年には第37回写真の町東川賞飛彈野数右衛門賞を受賞。『TOKYO NOBODY』『東京窓景』、そして『TOKYO FLOAT』(河出書房新社、2008)の代表作が「東京三部作」とも呼ばれ、時に懐かしさを、またSFのような世界観を見せる写真シリーズが映画や文学の分野にも影響を与えている。19~20年には美術館個展「中野正貴写真展『東京』」(東京都写真美術館)が開催された。24年夏に写真『TOKYO EYE WALKING』をリトルモアより刊行予定。