ヴィヴィアン・サッセン
Viviane Sassen
ヴィヴィアン・サッセンは1972年オランダ・アムステルダム生まれ。幼少期はアフリカで過ごし、ユトレヒト芸術大学、アーネム王立芸術アカデミーでファッションデザインと写真を学ぶ。その後、ファッションフォトグラファーとして『Purple』『VOGUE』『Dazed & Confused』などの雑誌での撮影、Miu Miu、エム ミッソーニ、ルイ・ヴィトンほか数々の有名メゾンとのコラボレーションを行ってきた。またアーティストとしても活動し、鮮烈な色彩、強いコントラスト、被写体の抽象的なポージングが特徴の、シュルレアリスム的作品を発表している。2011年にニューヨーク近代美術館の「New Photography」展に参加。同年、ニューヨーク国際写真センターの「Infinity Award」ファッションフォトグラファー部門を受賞した。
12年、マルセイユ写真美術館(アムステルダム)で回顧展「In & Out of Fashion」を開催し、翌年の第55回ヴェネチア・ビエンナーレ「The Encyclopedic Palace」に出展。15年には展覧会「Umbra」(フォトグラフィスカ、スウェーデン)がドイツ・ボーズ賞にノミネートされるなど、ファッションフォトの分野にとどまらず、アーティストとしても国際的に高く評価されている。主な作品集に、自身のルーツであるケニアを巡り撮影した作品集『Flamboya』(contrasto、2008)、現実と夢をたゆたう『Parasomnia』(Prestel、2011)、人間の精神世界のメタファーとして、光に潜む影に着目した『Umbra』(oodee、2014)、南アメリカ・スリナムの僻地に暮らす人々を被写体とした『Pikin Slee』(Prestel、2014)、出産と繁殖をテーマに、女性が持つエネルギーに焦点を当てた『Of Mud and Lotus』(アートビートパブリッシャーズ、2017)など。いずれも受賞多数。