大黒貴之
Takayuki Daikoku
大黒貴之は1976年滋賀県生まれ。99年に大阪芸術大学芸術学部美術学科を卒業し、2001年に同大学大学院芸術制作研究科造形表現II(彫刻)を修了。木や和紙、柿渋、漆喰、金属などを素材に、彫刻、ドローイング、絵画、インスタレーションを手がけている。01〜03年までドイツ・ベルリンを拠点に、個展やグループ展で作品を発表し、ドイツ国際木彫シンポジウムなどにも参加。帰国後は関西を中心に活動する。
11年に再び渡独。15年には、ベルリンのセミヨン・コンテンポラリー、ブランデンブルク州ハーフェルランド郡と連携し、約3年間に渡るプロジェクト「ランドアート・シュロスパーク・ヴァーゲニッツ」を、ブランデンブルク州ヴァーゲニッツ村の自然公園内で行う。約5年半のドイツ滞在を経て帰国し、16年から滋賀県に制作拠点を移す。自然と人間社会、二次元と三次元、静と動、線と地などのあいだにある揺らぎに着目し、「アンビバレンス(両義性)」をテーマとした彫刻作品や絵画を通して、両義のあいだに発⽣する生命のような振動(=間-振動)を表現することを試みている。