今年も「アートフェア東京2023」が3月10日より開催されます。今年で出展10回目を迎える「ギャラリー インカーブ|京都」では、人気急上昇の塚本和行をメインにブースを構成。ギャラリーの看板作家である新木友行が描く格闘技、コレクターから熱烈な支持を受ける阪本剛史のオリジナルキャラクターの世界も展開されます。また、フェア初出品となる内野真行、林健太郎、河野彩音の作品も紹介。ギャラリー インカーブ|京都の多彩な作家の作品を堪能できます。さらに、オンラインでは、会期に先駆けてフェア出品作を掲載しています。会場に足を運ぶとともに、ぜひオンラインでもお楽しみください。
塚本和行
《ねこ》(2022)
《ニコニコヒマワリ》(2022)
《かわいいグラス》(2022)
塚本和行は、動物や食べ物、日用品など具象的なモチーフを、何十、何百と色鉛筆でカラフルに書き連ねて画面を埋め尽くします。また、数字やりんごをキャラクターに仕立て、物語性のある作品も描いてきました。何気ない日常をおもしろおかしくとらえる塚本のキャッチーな作風は、広告のメインビジュアルにも採用され、人々の心を掴んでいます。
近作では「まちがいさがし」や「ぬりえ」のように、鑑賞者が作品に参加し、それを塚本自身も楽しむような「あそびごころ」も感じさせます。他者とおかしさを共有できる塚本の作品は、アートを通してアフターコロナにおける人々のコミュニケーションを開く可能性を秘めているのではないでしょうか。
《まちがいさがし621ぴきのくまからサングラスをかけていないくまをさがしてね》(2019)
これまで参加した主な展覧会・アートフェア
「TWO IRON MAN –鉄人の二人展-」(WATOWA GALLERY / THE BOX TOKYO、2022)、「アートフェア東京」(2019、2022)、「allstars 」(ギャラリー インカーブ|京都、2011、2015、2017、2019)、「アトリエ インカーブ オールスターズ」(ギャラリーアセンス美術、大阪、2009、2011、2013)、「アトリエ インカーブ展」(浜松市美術館、静岡、2010)、「atelier incurve exhibition in tokyo 2010」((marunouchi) HOUSE、東京、2010)など。
出品作家紹介
作品画像をタップすると、作品の紹介ページに移動します。
新木友行
1982年生まれ。黒の繊細なラインが、無骨なファイターたちの隆々とした筋肉の動きと体のもつれを的確にとらえる。近年その対象はファイターたちにとどまらず、陸上や水泳、車椅子バスケットボールなど様々なアスリートにまで広がり、デフォルメされたその動きは躍動感が溢れる。「東京2020 オリンピック・パラリンピック公式アートポスター」のアーティストの一人に選ばれるなど国際的な評価を得ている。
《ダイビングエルボー》(2022)
阪本剛史
1988年生まれ。世界遺産や日本の祭りなど、さまざまなシーンにオリジナルのキャラクターたちが登場する。細部まで精緻に描きこまれた風景に、ほのぼのとした表情の愛らしいキャラクターが登場することで、現実とファンタジーの境界が曖昧になる。毎年のように国内外のアートフェアに出品し、日本だけでなく、海外の数多くのコレクターも魅了している。
《ポルトガル シントラの世界遺産》(2022)
林健太郎
2002年生まれ。キャンバスの周りに小さな容器を並べ、絵具を1色ずつ絞り出す。容器を高く持ち上げて、素手で絵具を搔き出し、画面に一気に広げていく。この一連の作法のような所作を終えると、絵具の感触を愛でるよう優しくなでたり、戯れるようリズミカルにタッピングする。飛び散った絵具の偶発的な痕跡。手のひらが生む意志をもつような色彩のうねり。それらが共存し、観る者に解釈の余地を残す。
タイトルなし(2022)
内野真行
1984年生まれ。人物や動物、架空の生きものを描く。強い目ヂカラをそなえた満面の笑顔は、 歌っているようでもあり、にぎやかにおしゃべりしているようでもあり、普段の本人の姿を思い起こさせる。
《リスとドリ》(2022)
河野彩音
1999年生まれ。お菓子や身近な小物を、自分で切り出した小ぶりな画用紙に描く。道ばたの猫や花を撫でるように、やさしく力強く幾重にも塗り重ねるうち、事物が生命力を帯びてくる。
《レストラン おはし ナイフ スプーン》(2022)
Information
「アートフェア東京2023」
ギャラリー インカーブ|京都 出展ブース:Galleries : S003 会期:2023年3月10日~12日 |