CCは、デザインを学んだ経験を生かし、Ku、Mu、Ra、3つのキャラクターを通して、アートとデザインに共通する「美」をテーマに制作しているアーティストです。このたび、長亭GALLERYでは、CCによる個展「ART & DESIGN & ART」を開催します。会期にあわせ、「OIL by 美術手帖」でも出展作を販売いたします。
ステイトメント
クラシックな音楽作品、例えばベートーヴェンの交響曲、シェイクスピアの戯曲、ダ・ヴィンチの絵画、そして古代の哲学的な思想は、深い芸術と知恵を表しています。 ル・コルビュジエとピエール・ジャンヌレがチャンディーガル市のためにデザインしたチャンディーガルチェアは、現代的な家具のひとつです。シンプルなモダニズムと機能性の原則を融合させたこの椅子は、オークのフレームとロープで編まれた座面が特徴で、快適なサポートを提供します。当初は政府の建物向けに設計されたもので、その独特なデザインはすぐに家具の世界でクラシックとなり、コレクターやデザイナーから高く評価されました。チャンディーガルチェアのシンプルさとエレガンスは、ル・コルビュジエの優れた芸術的業績を示しており、現代家具デザインの代表作のひとつとなっています。これらの作品は時の試練に耐え、空間と時間を超越し、人々に影響を与え続けています。これらの宝物は、永遠に感情と反省を喚起し続けています。私の作品では、キャラクターと家具とのコントラストが深い関係を生み出します。人々が愛らしいキャラクターに惹かれているのか、それとも家具デザインの美しさに驚いているのか、確信が持てません。近年、アート業界ではトレンドとなっているカートゥーン絵画やキャラクター絵画を批判する声がよく聞かれます。SNS上でのアートに関する様々な議論や発言権を巡る争いは、とても滑稽だと感じます。というのも、アートは本質的には富裕層の娯楽であり、アーティストやアート業界はこの金銭ゲームの一部に過ぎないからです。だからこそ、私は自分の創作を一般の人々がアートや古典をどう理解するかを探求するための一種の実験であると思っています。 もしかすると、人々がそれを考え始めたときに、古典を理解することに一歩近づくのかもしれません。
《Enjoy》(2023)
《Party》(2024)
《Eating》(2024)
《Hang out together》(2024)
《slack off》(2024)
《conversation》(2023)
《Imitating cats》(2024)
KU ソフビ人形(2024)
長亭GALLERY
長亭GALLERYは2020年7月に東京・東日本橋にオープン。株式会社FelisCatusが運営するギャラリー。 日本と中国のアーティスト、デザイナー、学生を招いて作品の展示や交流会を行う。アートを媒介にする多様な価値観を発信し、新たな社会性の創造、地域活性化や現地の住民、鑑賞者らのあいだでアートを媒介とした新しいコミュニケーションを生み出すことを目指す。 現代美術を中心に、絵画、デザイン、写真、工芸、幅広いジャンルの作家の個展や企画展、様々なイベントを開催する。
Artist Profile
CC
独学で制作を開始。デザインを学んだ経験を生かし、Ku、Mu、Ra、3つのキャラクターを通して、アートとデザインに共通する「美」をテーマに制作している。主な個展に、「KU & FRIENDS」(The Waluso Gallery、ロンドン、2023)、「TOUCH & TOUCHED」(fff contemporary、ソウル、2023)、グループ展に、「Expression Vol.2」(長亭GALLERY、東京、2022)、「B3ARS」(333 GALLERY、台湾、2023)など。
Information
CC個展「ART & DESIGN & ART」
会期:2024年7月27日~8月11日 |