PAHO GALLERYより、篠原有司男による個展「青春真っ只中、でも、これは何回目の青春かな?」出展作をご紹介
9月20日より、PAHO GALLERYでは、篠原有司男による個展「青春真っ只中、でも、これは何回目の青春かな?」が開催(会期は10月26日まで)。会期にあわせ、オンラインでも出展作を販売いたします。
篠原有司男は、ボクシンググローブに絵の具をつけてキャンバスを殴り描く「ボクシングペインティング」で知られるアーティストです。1960年に「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」を結成し、過激な前衛パフォーマンスや「花魁シリーズ」などで注目を集めました。69年に渡米以降、ニューヨークを拠点に活動を続け、ニューヨーク近代美術館(MoMA)やメトロポリタン美術館などに作品が収蔵されています。このたび、PAHO GALLERYでは、篠原有司男による個展「青春真っ只中、でも、これは何回目の青春かな?」を開催します。
本展では、2025年1月にニューヨークの篠原氏のスタジオで制作されたボクシング・ペインティング作品を発表。1961年、雑誌「毎日グラフ」で大江健三郎氏のインタビューを受ける際、古いシャツを手に巻いて墨汁を付け、ケント紙に描いた作品がボクシング・ペインティングの始まりでした。今回の新作は、その初期作品を思い返しながら制作した白と黒のボクシング・ペインティングです。また、新作に加え、70年代に制作されたオリジナルのシルクスクリーン作品もあわせて展示されます。
このたび、「OIL」では会期にあわせ、オンラインでも出展作品をご紹介します。新作のボクシング・ペインティング作品は、2025年1月、93歳になる10日前に制作。本シリーズから、現在も第一線で活躍し続ける篠原の変わらぬ創作への情熱を感じてみてください。
《Black & White 10 days before 93 years old.》(2025)
《Black & White 10 days before 93 years old.》(2025)
《Boxing Painting〈中秋の名月シリーズ〉》(2023)
《Boxing Painting〈中秋の名月シリーズ〉》(2023)
《Tigar》(1971)
PAHO GALLERY
2022年に広島で設立。ニューヨークのコンテンポラリーアートを中心に、日本やアジアに紹介している。ギャラリーオーナーの山谷周平は1993年からニューヨークに在住し、30年以上にわたりギャラリストとして欧米のアートビジネスに携わる。現在は、篠原有司男、篠原乃り子、ピーター・オフェイム、アダム・ベイトマン、アンドリュー・チャン 、CJ・コリンズ、 マーガレット・マーフィー、北出健二郎など、ニューヨークやヨーロッパで活躍するアーティストの企画、プロモーションを行う。
Artist Profile
篠原有司男
1932年東京都生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻入学後、林武に師事する。同校を中退後の60年に、第12回読売アンデパンダン展に参加していた吉村益信、赤瀬川原平、荒川修作らとともに「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」を新宿ホワイトハウスにて結成。当時、その常識を覆す激しいアクションや、モヒカン刈りといった奇抜な髪型でも注目を集めた。ジャスパー・ジョーンズやロバート・ラウシェンバーグの作品を模した「イミテーション・アート」シリーズや、日本の伝統的世界観とポップ・アートの表現を融合させ、極彩色で顔のない人物像を描いた「花魁」シリーズ、ダンボールや廃材を素材としたオートバイ彫刻など、多彩な作品を次々に発表してきた。59年頃より「ボクシング・ペインティング」を開始。丸めた布に墨汁や絵具を染み込ませ、支持体を殴りつけて絵画を制作するこのシリーズは篠原の代名詞ともなっている。 69年にニューヨークに渡り、以降、同地を拠点に活動。2007年、第48回毎日芸術賞を受賞。13年には乃り子夫人との日常を切り取ったドキュメンタリー映画『キューティー&ボクサー』がサンダンス映画祭ドキュメンタリー部門監督賞を受賞。近年の主な個展に「篠原有司男 ボクシング・ペインティングとオートバイ彫刻」(神奈川県立近代美術館 鎌倉、2005)、「Shinohara Pops! The Avant-Garde Road, Tokyo/New York(篠原ポップス!前衛の道、東京/ニューヨーク)」(ドースキー美術館、ニューヨーク、2012)、「Love Is A Roar-r-r-r! In Tokyo──愛の雄叫び東京篇」(パルコミュージアム、東京、2013-14)など。
Information
篠原有司男個展「青春真っ只中、でも、これは何回目の青春かな?」
会期:2025年9月20日~10月26日 |
