モロッコ人ヴィジュアルアーティスト、ヒシャム・ベノフード(Hicham Benohoud)の作品集。美術教師であった作者は、1990年代のモロッコにおける厳格で融通の効かない教育に不満を抱えていた。そこで作者は、教育的な手段として写真を用い、共同学習と体験学習を促進する名目で教室に即席の暗室を作り、生徒たちに創造性とアイデンティティに触れられるよう促した。生徒たちと作ったイメージは、結果として、緊張と疎外感が際立ち、同時に不条理さ、滑稽さ、不安感が、この上なく見事なフレーミングと斜に構えながらも心を開いたような構図の中に混ざり合っていた。

教室の退屈な雰囲気、そして「自由であること」と「コントロールすること」のどちらも視覚的に探る様子が並列することで、植民地独立後の世界におけるアイデンティティに対し、遊び心に溢れ、かつ実地的な批評が構築されている。

当時のネガを集めた作者のアーカイブを用い、パフォーマンス、政治、教育学、そして身体との関わりにおいて数十年前に描かれたこの作品と現代との関連性を浮き彫りにし、この無二のシリーズを初めて包括的に評価する一冊。

MORE

ヒシャム・ベノフード

THE CLASSROOM

2025

¥ 8,800 (税込)

モロッコ人ヴィジュアルアーティスト、ヒシャム・ベノフード(Hicham Benohoud)の作品集。美術教師であった作者は、1990年代のモロッコにおける厳格で融通の効かない教育に不満を抱えていた。そこで作者は、教育的な手段として写真を用い、共同学習と体験学習を促進する名目で教室に即席の暗室を作り、生徒たちに創造性とアイデンティティに触れられるよう促した。生徒たちと作ったイメージは、結果として、緊張と疎外感が際立ち、同時に不条理さ、滑稽さ、不安感が、この上なく見事なフレーミングと斜に構えながらも心を開いたような構図の中に混ざり合っていた。

教室の退屈な雰囲気、そして「自由であること」と「コントロールすること」のどちらも視覚的に探る様子が並列することで、植民地独立後の世界におけるアイデンティティに対し、遊び心に溢れ、かつ実地的な批評が構築されている。

当時のネガを集めた作者のアーカイブを用い、パフォーマンス、政治、教育学、そして身体との関わりにおいて数十年前に描かれたこの作品と現代との関連性を浮き彫りにし、この無二のシリーズを初めて包括的に評価する一冊。

MORE

取り扱い twelvebooks
サイズ 23.0 x 17.0 x cm
重量 1.0kg
商品コード 1100042730
出版 LOOSE JOINTS
著者 Hicham Benohoud
ISBN 9781912719655
配送までの期間 ご注文確定後、2-7日以内
カテゴリー
送料 ¥770(税込)
購入条件