¥ 4,950 (税込)
スペイン発、2008年創刊の年二回刊行のインテリア雑誌『Apartamento』。第37号の表紙を飾るのは、アメリカ人詩人、小説家、作家であるアイリーン・マイルズ(Eileen Myles)と、テキサス州マーファに建つ自邸である。
マイルズ自身が「孤独の要塞」と呼ぶ砂漠の拠点が写真で公開されるのは今回が初となる。自伝的小説『Chelsea Girls』(1994年、Ecco刊)の著者であるマイルズは、マネージング・エディターのレイラ・ベニテス=ジェームズ(Layla Benitez-James)と対話し、マーファとの関連性、ニューヨークとテキサスでの日々の習慣、愛と喪失をめぐる執筆について語る。それは、自身のレガシーと死との関係を巡る率直な省察でもある。アメリカ人アーティスト、フォトグラファーであるコール・バラシュ(Cole Barash)によるポートレイトは、マイルズの住まいと「ライティング・シャック(執筆小屋)」を写し出す。そこは、伝説的なイースト・ヴィレッジのアパートメントを再現した創作のための隠れ家である。
1970年代の終わりから1980年代にかけてイタリアで興った具象絵画の動向「トランス・アヴァングァルディア」を代表する存在であり、エットレ・ソットサス(Ettore Sottsass)の親しいコラボレーターでもある、イタリア人アーティスト、エンツォ・クッキ(Enzo Cucchi)は、『APARTAMENTO ISSUE #36 Autumn/Winter 2025-26』に登場した「Studioli」の共同設立者、アレッサンドロ・チコリア(Alessandro Cicoria)との対話のなかで、安易な分類を拒む。「ローマのアーティストなんてものは存在しない」とクッキは語る。「いるのはただ、アーティストだけだ」と。
ロンドンを拠点とし、パレスチナおよび北アイルランドにルーツを持つイギリス人アーティスト、ロザリンド・ナシャシビ(Rosalind Nashashibi)は、ライターのセルマ・ダッバーグ(Selma Dabbagh)との対話で、自身の芸術を形づくるコミュニティと権力の主題について語る。ガザをめぐるドキュメンタリーから、『APARTAMENTO ISSUE #35 Spring/Summer 2025』に登場したアーティスト、ヴィヴィアン・ズーター(Vivian Suter)を題材とした作品まで、その関心は一貫している。ナシャシビは、映画制作から絵画への移行という近年の変化のなかで、自身の実践におけるリスクの役割について率直に語る。「何かが越境的に感じられるとき、何かが危うくなっており、それが何なのかを見極めなければならない」。
アーティストのルーシー+ジョルジュ・オルタ(Lucy + Jorge Orta)に関する特集では、夫妻と、家族のスタジオおよび芸術空間「レ・ムーラン(Les Moulins)」の継承を担う息子レオ・オルタ(Leo Orta)に焦点を当てる。フランスの田園地帯にある旧工業施設である同地では、ルーシーの代表作「Nexus Architecture」(1995年)をはじめとするオルタ夫妻の社会的実践に根ざした作品群が、パブロ・ディ・プリマ(Pablo Di Prima)による写真のなかであらためて提示される。
スペイン人映画監督ロドリゴ・ソロゴイェン(Rodrigo Sorogoyen)は、映画プロデューサー、ジコ・ジャッジ(Zico Judge)とともに、ハビエル・バルデム(Javier Bardem)とビクトリア・ルエンゴ(Victoria Luengo)が出演する2026年公開予定の新作映画『The Beloved』について語る。「ゴヤ賞」を受賞した2022年公開映画『理想郷(原題:As bestas / The Beasts)』(日本での公開は2023年)の成功を経て、ソロゴイェンは自らの仕事との関係を見つめ直す。「今、自分の人生のなかで、この分野を本当に続けるべきなのか、本当に続けたいのかを問い始めているところだ」と語りながら、それでもなお追い求めたい物語について明かす。
あわせて、1975年公開のドキュメンタリー映画『グレイ・ガーデンズ(原題:Grey Gardens)』の50周年を受けて、イースト・ハンプトンの邸宅でイーディス・ユーイング・ブーヴィエ・ビール(Edith Ewing Bouvier Beale)と娘のリトル・イディ(Little Edie)とともに暮らしたアメリカ人彫刻家ジェリー・トーレ(Jerry Torre)が、2人の伝説的な人物とともに過ごした日々と、紆余曲折を経て自身の芸術に至るまでの道のりを振り返る。
2025年「ドイツ書籍賞(Deutscher Buchpreis)」のロングリストに選出され、ドイツ語圏の文学賞「マラ・カッセンス賞(Marla-Kassens-Preis)」を2025年に受賞した、ライター、詩人、画家であるジナ・カイヤー(Jina Khayyer)の『Im Herzen der Katz』からの抜粋が、『In the Heart of the Cat』として新たに英訳、掲載される。世紀の変わり目のイランを舞台に、故郷への帰還を描くこの物語は、イランの聖職者体制に対する内在的な不安定さと、語り手が自身の出自の地でジェンダー化された役割を慎重に観察する姿を記録する。「私は自分の足を見る、私の自由の足を。さあ、立ち上がって。」とカイヤーは記す。
特集:アイリーン・マイルズ(Eileen Myles)、ロザリンド・ナシャシビ(Rosalind Nashashibi)、イ・カンホ(Kwangho Lee)、マリアナ・チコニア(Mariana Chkonia)、エンツォ・クッキ(Enzo Cucchi)、ジェリー・トーレ(Jerry Torre):『The Marble Faun of Grey Gardens(グレイ・ガーデンズのマーブル・フォーン)』、スザンヌ・ジャクソン(Suzanne Jackson)、浜名一憲(Kazunori Hamana)、ルーシー+ジョルジュ+レオ・オルタ(Lucy + Jorge + Leo Orta)『The Legacy of Les Moulins』、プリヤンカ・シャルマ(Priyanka Sharma)&ドゥシャント・バンサル(Dushyant Bansal)、パオロ・デガネッロ(Paolo Deganello)、ソフィア・フォン・エルリクスハウゼン(Sofía von Ellrichshausen)&マウリシオ・ペソ(Mauricio Pezo)、ロドリゴ・ソロゴイェン(Rodrigo Sorogoyen)、ジャン=ポール・ボージャール(Jean-Paul Beaujard)
ほか寄稿:ジナ・カイヤー(Jina Khayyer)短編『In the Heart of the Cat』(訳:ジョエル・スコット(Joel Scott))、「How to build Max Lamb’s DIY Baby Chair(マックス・ラムのDIYベビーチェアの作り方)」、「FLAG」ディミトリ・ブロカール(Dimitri Broquard)作のコミック、文筆家・フォトグラファーであるジョージ・トゥルコヴァシリス(George Tourkovasilis)の生涯と仕事へのオマージュ
プレオーダー *5月入荷予定
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| 取り扱い | twelvebooks |
|---|---|
| サイズ | 24.0 x 17.0 x cm |
| 重量 | 1.0kg |
| 商品コード | 1100054172 |
| 出版 | APARTAMENTO |
| 配送までの期間 | プレオーダー *5月入荷予定 |
| カテゴリー | |
| 送料 | ¥770(税込) |
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