「ジュネーヴ造形芸術大学(HEAD)」のインテリア・アーキテクチャ学科によって2010年から2025年の間に手がけられたによるプロジェクトのアーカイブ、ドキュメント、デザインプロセスを探る作品集。「ミラノデザインウィーク 2026(MILANO DESIGN WEEK 2026)」に合わせて刊行された。

しばしば逸脱的であり、ときに順応的でもある「Nothing About」は、状況に応じて変化し続ける流動的な性質をもつため、本質的に定義しがたい存在である。思弁的である場合もあれば実践的である場合もあり、それをひとつの分野と呼べるのかどうかさえ曖昧なこの領域は、現代の生活様式に内在するあらゆる両義性を体現している。すなわち、表層的であると同時に深遠であり、世俗的であると同時に神聖であり、あらゆる場所に存在するかのようでいてどこにも存在しないようでもある。そしてしばしば無益と見なされながらも、最も美しい内側を破壊しうる力さえ秘めている。

本書は、この領域が現代デザインに与える影響を分析するために、多様な知的ツールや視点を集めている。それらは多義的で曖昧であり、特注的であると同時に即興的であり、装飾的であると同時に破壊的でもある。さらに、メディア、テクノロジー、アート、そしてしばしば定義されないその他の領域にまたがりながら展開されている。

最終的に「Nothing About」が魅力的であるのは、この「内側(インテリア)」というものがなおそう呼びうる限りにおいて、生き物であれ無機物であれ、それぞれの存在がその環境の中で在ることに寄り添うという、きわめて控えめな役割を担っている点にある。それは、常にそばに寄り添う友人のような存在なのである。

以下、建築家であり建築理論家のハビエル・フェルナンデス・コントレラス(Javier Fernández Contreras)による序文より抜粋:

本書は、「インテリア」「アーキテクチャー」2つの語をあえて明示することなく、物質的な蓄積と認識論的な流動性とのあいだで絶えず揺れ動く実践へと分け入っていく。インサイドの領域は、可動的なエートス(行動様式、価値観)に属している。したがって読者は、この分野の境界や多様な定義をあらためて捉え直すよう促されることになる。それは、ふたつの存在論のあいだにある境界領域に存在しているからだ。用語集のなかで不可視のまま残されているものは、学科を象徴するプロジェクト群のアーカイブ資料や、そこから長年にわたり生み出されてきた語りを通して明示されていく。(...)

本書の目的は、カタログ・レゾネのような体系的カタログを作成することではなく、その概念を超え、形式と内容の両面から出版という行為を再発明することにある。ここで提示されるケーススタディが示し、問題化しているものを行間から読み取り、それらを現代というレンズを通して捉え直し、アーカイブに見出される断片を操作しながら、あるいは新たな分類へと再編成しながら、再構成することが試みられている。明らかに、ページ上のプロジェクトは異なる媒体である。イメージ、テキスト、あるいは余白であるかを問わず、ページのあらゆる平方センチメートルが、元来の文脈を超えていく対話の構築に関与している。それは別のプロジェクト――“un projet autre”なのである。

なぜなら、同じ現実、あるいは同じ記憶であっても、異なる人々によって異なる時点で見られると、まったく異なって見えるからである。私たちは細部、模型、写真、テキストを検討することができる。プロジェクトはさまざまな基準に従って編成され、デザインプロセスを探究したり、主題ごとの用語集として構造化されたりする――それは、絶えず再形成され続ける存在論である。ここにはある種の技巧があり、そのため二つの語は発されない。何かが欠ければ欠けるほど、それは周縁において、余白において、より鮮明に可視化される。イメージが現れては消えていくなかで、私たちはこれらのプロジェクトを称揚しているのではない。あなたとともに、それらを再設計しているのである。

序文:ハビエル・フェルナンデス・コントレラス

寄稿:ダニエル・ザマルビデ(Daniel Zamarbide)、リーヌ・フォンタナ&ダヴィッド・ファガール(Line Fontana & David Fagart)、ヴァランタン・デュボワ&ベルトラン・ヴァン・ドルプ(Valentin Dubois & Bertrand Van Dorp)、カミーユ・バニョー&アフメド・ベルホジャ(Camille Bagnoud & Ahmed Belkhodja)、ハビエル・F・コントレラス&ロベルト・ザンカン(Javier F. Contreras & Roberto Zancan)、ポール・ペロン(Paule Perron)、フィリップ・ラーム(Philippe Rahm)、ユーリ・クラフチェンコ(Youri Kravtchenko)、レオニード・スロニムスキー(Leonid Slonimskiy)、シモン・フスライン(Simon Husslein)、ヴェラ・サケッティ(Vera Sacchetti)、ヤン・ドミニク・ガイペル(Jan Dominik Geipel)、ヴァレンティナ・デ・ルイージ(Valentina De Luigi)、ジャン=ピエール・グレフ(Jean-Pierre Greff)

MORE

ハビエル・フェルナンデス・コントレラス

NOTHING ABOUT INTERIOR ARCHITECTURE

2026

¥ 8,800 (税込)

「ジュネーヴ造形芸術大学(HEAD)」のインテリア・アーキテクチャ学科によって2010年から2025年の間に手がけられたによるプロジェクトのアーカイブ、ドキュメント、デザインプロセスを探る作品集。「ミラノデザインウィーク 2026(MILANO DESIGN WEEK 2026)」に合わせて刊行された。

しばしば逸脱的であり、ときに順応的でもある「Nothing About」は、状況に応じて変化し続ける流動的な性質をもつため、本質的に定義しがたい存在である。思弁的である場合もあれば実践的である場合もあり、それをひとつの分野と呼べるのかどうかさえ曖昧なこの領域は、現代の生活様式に内在するあらゆる両義性を体現している。すなわち、表層的であると同時に深遠であり、世俗的であると同時に神聖であり、あらゆる場所に存在するかのようでいてどこにも存在しないようでもある。そしてしばしば無益と見なされながらも、最も美しい内側を破壊しうる力さえ秘めている。

本書は、この領域が現代デザインに与える影響を分析するために、多様な知的ツールや視点を集めている。それらは多義的で曖昧であり、特注的であると同時に即興的であり、装飾的であると同時に破壊的でもある。さらに、メディア、テクノロジー、アート、そしてしばしば定義されないその他の領域にまたがりながら展開されている。

最終的に「Nothing About」が魅力的であるのは、この「内側(インテリア)」というものがなおそう呼びうる限りにおいて、生き物であれ無機物であれ、それぞれの存在がその環境の中で在ることに寄り添うという、きわめて控えめな役割を担っている点にある。それは、常にそばに寄り添う友人のような存在なのである。

以下、建築家であり建築理論家のハビエル・フェルナンデス・コントレラス(Javier Fernández Contreras)による序文より抜粋:

本書は、「インテリア」「アーキテクチャー」2つの語をあえて明示することなく、物質的な蓄積と認識論的な流動性とのあいだで絶えず揺れ動く実践へと分け入っていく。インサイドの領域は、可動的なエートス(行動様式、価値観)に属している。したがって読者は、この分野の境界や多様な定義をあらためて捉え直すよう促されることになる。それは、ふたつの存在論のあいだにある境界領域に存在しているからだ。用語集のなかで不可視のまま残されているものは、学科を象徴するプロジェクト群のアーカイブ資料や、そこから長年にわたり生み出されてきた語りを通して明示されていく。(...)

本書の目的は、カタログ・レゾネのような体系的カタログを作成することではなく、その概念を超え、形式と内容の両面から出版という行為を再発明することにある。ここで提示されるケーススタディが示し、問題化しているものを行間から読み取り、それらを現代というレンズを通して捉え直し、アーカイブに見出される断片を操作しながら、あるいは新たな分類へと再編成しながら、再構成することが試みられている。明らかに、ページ上のプロジェクトは異なる媒体である。イメージ、テキスト、あるいは余白であるかを問わず、ページのあらゆる平方センチメートルが、元来の文脈を超えていく対話の構築に関与している。それは別のプロジェクト――“un projet autre”なのである。

なぜなら、同じ現実、あるいは同じ記憶であっても、異なる人々によって異なる時点で見られると、まったく異なって見えるからである。私たちは細部、模型、写真、テキストを検討することができる。プロジェクトはさまざまな基準に従って編成され、デザインプロセスを探究したり、主題ごとの用語集として構造化されたりする――それは、絶えず再形成され続ける存在論である。ここにはある種の技巧があり、そのため二つの語は発されない。何かが欠ければ欠けるほど、それは周縁において、余白において、より鮮明に可視化される。イメージが現れては消えていくなかで、私たちはこれらのプロジェクトを称揚しているのではない。あなたとともに、それらを再設計しているのである。

序文:ハビエル・フェルナンデス・コントレラス

寄稿:ダニエル・ザマルビデ(Daniel Zamarbide)、リーヌ・フォンタナ&ダヴィッド・ファガール(Line Fontana & David Fagart)、ヴァランタン・デュボワ&ベルトラン・ヴァン・ドルプ(Valentin Dubois & Bertrand Van Dorp)、カミーユ・バニョー&アフメド・ベルホジャ(Camille Bagnoud & Ahmed Belkhodja)、ハビエル・F・コントレラス&ロベルト・ザンカン(Javier F. Contreras & Roberto Zancan)、ポール・ペロン(Paule Perron)、フィリップ・ラーム(Philippe Rahm)、ユーリ・クラフチェンコ(Youri Kravtchenko)、レオニード・スロニムスキー(Leonid Slonimskiy)、シモン・フスライン(Simon Husslein)、ヴェラ・サケッティ(Vera Sacchetti)、ヤン・ドミニク・ガイペル(Jan Dominik Geipel)、ヴァレンティナ・デ・ルイージ(Valentina De Luigi)、ジャン=ピエール・グレフ(Jean-Pierre Greff)

MORE

取り扱い twelvebooks
サイズ 26.0 x 18.0 x cm
重量 1.0kg
素材 softcover
商品コード 1100054204
出版 SET MARGINS'
ISBN 9789083532530
配送までの期間 ご注文確定後、2-7日以内
カテゴリー
送料 ¥770(税込)
購入条件

RELATED ART PRODUCTSハビエル・フェルナンデス・コントレラスのアートプロダクト一覧