2023年、VOILLDでの山崎由紀子による新作個展「ここにバグがある」にて発表された平面作品です。

山崎由紀子は1988年京都府に生まれ、学生時代にイラストレーター・デザイナーのヒロ杉山のもとでデザインを学んだ後、現在は東京を拠点に活動を行う山崎由紀子。国内での様々なグループ展への参加や個展の開催など、精力的に作品を発表をし続けながら、CDジャケットやファッションブランド、カルチャーマガジン等への作品提供、自身によるZINEの制作やグッズデザイン、執筆など、多彩なジャンルにおいて活躍の場を広げています。

山崎は、デジタルとアナログが著しい進化を遂げた80年代に生まれ育ち、ガラケーからスマートフォン、ロースペックのPCからMacBookなど、近年すさまじい進化を遂げてきた様々なデジタルガジェットと、それに伴って形や速度を変える情報収集の変化を、身をもって体感してきました。制作にあたっての資料集めも、雑誌やチラシなどの紙媒体から、近年ではネット上から集めるようになり、日々インターネットから流れてくる膨大な数の画像の中から目に止まったものを素材としてスクラップし、それらをiPhoneやPhotoshopでデジタルコラージュとして再構築した上で、キャンバスにペインティングという形で落とし込むという手法で作品を制作するようになります。

グラフィカルなモチーフ、鮮やかな色彩、何気なくも力強い線、躍動感に満ちた大胆な構図。山崎の特徴とも言えるこれらの要素は、漫画やアニメーション、ファッションや音楽など時代の流行をポップに取り込みながら、卓越したセンスとウィットに富んだ表現力によって、細部にわたり描かれています。それらのモチーフたちを観察してみると、彼女の視点や日々の生活までもが浮かび上がってくるかのようです。山崎独自の目線で切り取られ編集された画像たちや、一見ミスマッチなモチーフや描画も、一枚の絵として構成することで調和をとりながら画面内で巧妙に響き合い、現代の絵画としての新しい価値観を提示しているかのようにも読み取れます。デジタルのメディアとアナログの手法を巧みに操り、自由に横断し続ける山崎の作品群は、時に自身の思惑を超えて、情報やガジェットの変化と共に多様な形に進化し続けており、自身の嗜好だけでなく、大衆的なニュースや流行、時代の移り変わりまでをも肯定的に楽しみながら、鮮明に記録しているのです。

 

本展「ここにバグがある」では、コンピューターならではのバグ現象からインスピレーションを得て制作された、新作となるキャンバスのペインティング作品を発表いたします。ソフトやゲームの画面上に突如現れるバグは、意識的に作られたものではなく偶発的なものであり、人間が想像し得なかったハプニングでもあります。山崎はミスから生まれたその無作為の現象に個性や魅力を感じ、バグが起きた様々な画面をコミカルに切り取りました。そこに独自のモチーフを重ね、絵画ならではの柔らかな色調とテクスチャー、山崎らしい配色を用いて見事に作品を描き上げました。無意識と故意を縦横無尽に行き来し、自身でもバグという現象を楽しみながら制作された作品群からは、山崎の内部に存在する創意工夫と、新たな領域への飽くなき探究心を汲み取ることが出来ます。作家として、物事の意義や本質と向き合い続け、更なる進化を遂げた山崎由紀子の最新作をぜひご高覧頂ければ幸いです。



デジタル画面の中で起こる偶然性というものにも魅力を感じている。
Photoshop上でたまたま配置された素材から生まれる余白や、ゲーム画面に急に現れるバグ現象。 人が狙ったものではない、そう言った物に無性に惹かれたり強さを感じていて、今回展示する作品は「バグ」という言葉をテーマに、表現に対する好奇心を研究したものになった。

ー山崎由紀子

 


 

<主な展覧会>
2022年
グループ展「Play CONTEMPORARY ART EXHIBITION」岩田屋本店(福岡)
グループ展「プリミティブコミュニケーション」TENSHADAI(京都)
グループ展「NEO PAINTING TOKYO」OIL by 美術手帖(東京)
グループ展「8」VOILLD(東京)
2021年
個展「Momentary Record」MOTIF(香川)
個展「OK!」VOILLD(東京)
個展「崩壊する絵画」OIL by美術手帖(東京)
2020年
個展 「NEWEN」BAF STUDIO TOKYO(東京)
グループ展「HALATION」soko station 146(東京)
2019年
個展「PAINT(ing)COMPLEX」TOKYO CULTUART by BEAMS(東京)
2017年
グループ展「グラビア」タンバリンギャラリー(東京)

<主な受賞歴>
2010年 「アートアワードトーキョー丸の内」長谷川祐子賞
2014年 「1_WALLグラフィック」柿木原政広賞、菊池敦己賞

 

 

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山崎由紀子

ドローイングかもしれない

2022

SOLD OUT

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2023年、VOILLDでの山崎由紀子による新作個展「ここにバグがある」にて発表された平面作品です。

山崎由紀子は1988年京都府に生まれ、学生時代にイラストレーター・デザイナーのヒロ杉山のもとでデザインを学んだ後、現在は東京を拠点に活動を行う山崎由紀子。国内での様々なグループ展への参加や個展の開催など、精力的に作品を発表をし続けながら、CDジャケットやファッションブランド、カルチャーマガジン等への作品提供、自身によるZINEの制作やグッズデザイン、執筆など、多彩なジャンルにおいて活躍の場を広げています。

山崎は、デジタルとアナログが著しい進化を遂げた80年代に生まれ育ち、ガラケーからスマートフォン、ロースペックのPCからMacBookなど、近年すさまじい進化を遂げてきた様々なデジタルガジェットと、それに伴って形や速度を変える情報収集の変化を、身をもって体感してきました。制作にあたっての資料集めも、雑誌やチラシなどの紙媒体から、近年ではネット上から集めるようになり、日々インターネットから流れてくる膨大な数の画像の中から目に止まったものを素材としてスクラップし、それらをiPhoneやPhotoshopでデジタルコラージュとして再構築した上で、キャンバスにペインティングという形で落とし込むという手法で作品を制作するようになります。

グラフィカルなモチーフ、鮮やかな色彩、何気なくも力強い線、躍動感に満ちた大胆な構図。山崎の特徴とも言えるこれらの要素は、漫画やアニメーション、ファッションや音楽など時代の流行をポップに取り込みながら、卓越したセンスとウィットに富んだ表現力によって、細部にわたり描かれています。それらのモチーフたちを観察してみると、彼女の視点や日々の生活までもが浮かび上がってくるかのようです。山崎独自の目線で切り取られ編集された画像たちや、一見ミスマッチなモチーフや描画も、一枚の絵として構成することで調和をとりながら画面内で巧妙に響き合い、現代の絵画としての新しい価値観を提示しているかのようにも読み取れます。デジタルのメディアとアナログの手法を巧みに操り、自由に横断し続ける山崎の作品群は、時に自身の思惑を超えて、情報やガジェットの変化と共に多様な形に進化し続けており、自身の嗜好だけでなく、大衆的なニュースや流行、時代の移り変わりまでをも肯定的に楽しみながら、鮮明に記録しているのです。

 

本展「ここにバグがある」では、コンピューターならではのバグ現象からインスピレーションを得て制作された、新作となるキャンバスのペインティング作品を発表いたします。ソフトやゲームの画面上に突如現れるバグは、意識的に作られたものではなく偶発的なものであり、人間が想像し得なかったハプニングでもあります。山崎はミスから生まれたその無作為の現象に個性や魅力を感じ、バグが起きた様々な画面をコミカルに切り取りました。そこに独自のモチーフを重ね、絵画ならではの柔らかな色調とテクスチャー、山崎らしい配色を用いて見事に作品を描き上げました。無意識と故意を縦横無尽に行き来し、自身でもバグという現象を楽しみながら制作された作品群からは、山崎の内部に存在する創意工夫と、新たな領域への飽くなき探究心を汲み取ることが出来ます。作家として、物事の意義や本質と向き合い続け、更なる進化を遂げた山崎由紀子の最新作をぜひご高覧頂ければ幸いです。



デジタル画面の中で起こる偶然性というものにも魅力を感じている。
Photoshop上でたまたま配置された素材から生まれる余白や、ゲーム画面に急に現れるバグ現象。 人が狙ったものではない、そう言った物に無性に惹かれたり強さを感じていて、今回展示する作品は「バグ」という言葉をテーマに、表現に対する好奇心を研究したものになった。

ー山崎由紀子

 


 

<主な展覧会>
2022年
グループ展「Play CONTEMPORARY ART EXHIBITION」岩田屋本店(福岡)
グループ展「プリミティブコミュニケーション」TENSHADAI(京都)
グループ展「NEO PAINTING TOKYO」OIL by 美術手帖(東京)
グループ展「8」VOILLD(東京)
2021年
個展「Momentary Record」MOTIF(香川)
個展「OK!」VOILLD(東京)
個展「崩壊する絵画」OIL by美術手帖(東京)
2020年
個展 「NEWEN」BAF STUDIO TOKYO(東京)
グループ展「HALATION」soko station 146(東京)
2019年
個展「PAINT(ing)COMPLEX」TOKYO CULTUART by BEAMS(東京)
2017年
グループ展「グラビア」タンバリンギャラリー(東京)

<主な受賞歴>
2010年 「アートアワードトーキョー丸の内」長谷川祐子賞
2014年 「1_WALLグラフィック」柿木原政広賞、菊池敦己賞

 

 

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取り扱い VOILLD
エディション Unique
サイズ 55.5 x 48.0 x 3.0 cm
素材 Acrylic on canvas
商品コード 1100021970
配送までの期間 ご注文後、2月26日の展示終了から約10日前後でのお届けを予定しております。
送料は着払いとなります。予めご了承ください。

※本作品は店頭併売品につき、品切れの場合にはご注文をキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承ください。
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