¥ 8,250 (税込)
スイス人アーティスト、ダヴィド・ディール(David Diehl)の作品集。本書に収録されているシリーズは、スイスのサッカー雑誌『ZWÖLF Magazine』とのコラボレーションから始まり、そこから派生し、サッカーと宗教の融合を試みたものである。イラストレーションでもなく、ましてや風刺画でもない、キリスト教の「図像学(Iconography)」を参考にし、5世紀以上前の手法を用いた絵画である。宗教的な美学と政治、スポーツ、ポップカルチャーにおける第一人者たちを「イコン(偶像、聖画像)」化させることは、作者を夢中にさせた。
1990年代後半以降、作者は、ポップカルチャーが起こした現象の持つ社会政治的な含意と、そこに伴う特定のパラ(擬似)宗教的な機能を探求してきた。本書は、ここ数十年、教会が徐々にサッカーへと譲らざるを得なくなっている「ピッチ」をテーマに「プレイ」しており、2013年から2020年の間に作者が制作した70点以上の絵画シリーズが紡ぐ物語である。サッカー選手のソクラテス・ブラジレイロ・サンパイオ・ジ・ソウザ・ヴィエイラ・ジ・オリヴェイラ(Sócrates Brasileiro Sampaio de Souza Vieira de Oliveira)、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)、アンドレス・エスコバル(Andrés Escobar)...... 後光が差す肖像画群はそれぞれのストーリーを語りかけてくるが、作者が仰々しい図像で描いた宿命は......他でもない、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)、彼が一番である。後光は冗談でもパロディでもなく、自惚れでもなく、多くの人々にとって単なるエンターテイメント以上の意味を持つ、「イコン」たるものなのであろう。マラドーナの肖像は、制作されたチューリッヒのスタジオを出た後、ナポリに里帰りし、マラドーナの逝去に関連した無数の制作物が成す中に納められた。言及的な皮肉たっぷりの芸術作品から、真の宗教的な崇敬の対象、つまり「イコン」へと変貌を遂げたのである。
写真は、イタリアのプロサッカークラブ「SSCナポリ」のファンであるスイス人フォトグラファー、アレッサンドロ・ティオネ(Alessandro Tione)が手がける。
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取り扱い | twelvebooks |
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サイズ | 17.0 x 12.0 x cm |
重量 | 1.0kg |
商品コード | 1100043556 |
出版 | EDITION PATRICK FREY |
著者 | David Diehl |
ISBN | 9783907236703 |
配送までの期間 | ご注文確定後、2-7日以内 |
カテゴリー | |
送料 | ¥770(税込) |
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