¥ 10,450 (税込)
イギリス人アーティスト、マイケル・シンプソン(Michael Simpson)の作品集。2025年1月から3月にかけてロンドンのギャラリー「Modern Art, Bury Street」で開催された展覧会「Drawing towards Painting: Selected Works 1974 – 2024」に伴い刊行された。作者が50年の間に描いた101点のドローイングを厳選し、収録する。
「絵画に向けたドローイング」と題された展覧会では、ペインティング作品で広く知られる作者によるドローイングを見せることで、その作品の幅の広さを紹介する。作者にとってドローイングは日々の実践であり、ドローイングで一日を締めくくるのを常としている。カーボン・ペンシル、フレンチ・チョーク、インディアン・インク、グワッシュ、油絵具などの素材を使い、レストランのナプキン、捨てられたボール紙、本のカバーなど、身近なものの面に描く。このような選び方は、ドローイングの実践が本能的な駆動であることを示している。効率的かつスピーディーに描かれたものから、建築図面のようなグラフィック的なものまで、それぞれが特徴を持ち大きく異なる。絵画のモチーフと同様にドローイングでも、殊に懺悔室、ベンチ、梯子など、繰り返し用いられてきた形状の小さなセレクションをこのドローイング集でも見ることができる。
「シンプソンはそのキャリアを通じて多くの絵画を壊してきた。特に『Bench Paintings』や、それより前に制作されたシリーズである『The Debris of the Fuck』、『The Burial of the Books』などの作品がそれにあたる。消し去られ、新たなイメージで塗り替えられ、あるいはキャンバスが絵の具で塗り重ねられてこれ以上手を加えられなくなると、キャンバスのフレームから切り離してスクラップにされた。この失われた作品群に残された唯一の証がドローイング、アイデアの亡霊である。ドローイングは死んだ絵画を悼み嘆くための墓標、墓石となっている。また、希望を与えるものもあり、まだ見ぬ絵画の種であり、新芽であり、雛である。ドローイングから絵画になるまでの発芽期間は、『Leper Squints』のように30年以上かかるものもあれば、遡って制作されたものもある。
ドローイングに描かれたイメージの繰り返しは、アスリートが動作を反復して練習したり、音楽家が音階を演奏するのに似ている。筋肉の記憶を組み立て、アイデアを具現化し、その物理性に没頭する。浮いたベンチの角度を変えてみたり、梯子の幅を少し狭くしてみたり、影を濃くしてみたり。イメージを構成するあらゆる要素と、それをどのように組み合わせられるかを微調整して考える。ドローイングは、絵画をスケールアップするための下準備ではなく、問題提起であり、解決策ではないのである。」- デイヴィッド・リズリー(David Risley)本書収録のテキストより抜粋
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取り扱い | twelvebooks |
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エディション | limited edition of 300 copies |
サイズ | 29.5 x 21.5 x cm |
重量 | 1.0kg |
商品コード | 1100043560 |
出版 | AMERICAN ART CATALOGUES & MODERN ART |
著者 | Michael Simpson |
ISBN | 9798893423600 |
配送までの期間 | ご注文確定後、2-7日以内 |
カテゴリー | |
送料 | ¥770(税込) |
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