AGAINST BARTHES: THE EYE AND THE INDEX
2025
¥ 4,070 (税込)
スペイン・バルセロナ生まれのフォトグラファーであり、写真研究者、写真教育者でもあるジョアン ・フォンクベルタ(Joan Fontcuberta)のエッセイ。指を差すジェスチャーは、写真の視覚的記録としての機能を完璧に体現している。「これを見ろ」という指令である。テキストとビジュアルを用いて著されたこのエッセイの中で作者は、人差し指を出発点として、写真と指標性(インデクシカリティ)との関係について、洞察に満ちながらも不敬さを含む考察を展開する。作者は批評家であり思想家のロラン・バルト(Roland Barthes)が『明るい部屋(Camera Lucida)』において語る『それが、かつて、あった(Ça-a-été / this has been)』という指摘に反論し、また同時に活用しながら、いかなる写真においても「thises」という不都合な多重性と対峙している。もし写真が、例えば指差している「指」が写る画像の中で明示されるように、このようなステートメントを構成するのであれば、果たしてカメラは現実を目撃しているのだろうか、それともパフォーマンスなのだろうか?このような実存的な問題は、イメージの根源的な在り方を問う「ポストフォトグラフィー」や生成AIの出現によってさらに複雑になっている。
慣例的に惹きつけさせられるような特徴を持ちながら、因習を打破していくこのエッセイの中で、作者はサイコアナリシス(精神分析)、セミオティク(記号論)、そして作者自身の自叙伝を引き出しながら、イメージの持つ権力と権威性に関する我々の考えを揺らがせている。メキシコで発刊された犯罪にまつわるタブロイド紙『Alerta!』のアーカイブのうち、1960年代から休刊する1980年代までの記録から画像を引用して構成した2つの強いビジュアル・エッセイの合間に作者は自身のテキストを挟み込んでいる。そこでは、人差し指が心に強く印象を残し、しばしばユニークで一貫した流れを筋道立てているのである。
本書はイギリスの出版社「MACK」が刊行する、文化論者やキュレーター、アーティストが1つのテーマや作品、思考をテキストで掘り下げるシリーズ「DISCOURSE」の1冊として刊行されている。
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取り扱い | twelvebooks |
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サイズ | 19.5 x 12.5 x cm |
重量 | 1.0kg |
商品コード | 1100046620 |
出版 | MACK |
著者 | Joan Fontcuberta |
ISBN | 9781915743930 |
配送までの期間 | ご注文確定後、2-7日以内 |
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送料 | ¥770(税込) |
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