ロンドンを拠点に活動するスイス人フォトグラファー、オリヴィエ・リション(Olivier Richon)の作品集。本書は、出版社「SPBH Editions」が手がける「SPBHエッセイ・シリーズ」の第8弾として刊行された一冊。

本書は、写真家であり研究者でもある作者による刺激的なエッセイであり、食欲、味覚、消費といった語彙を手がかりに「見る」という行為を捉え直す試みである。作者が「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(Royal College of Art)」写真プログラムのディレクターを務めた1997年から2022年までの約25年間にわたり行ってきた講義シリーズをもとに構成されており、同プログラムは当時、一世代の写真家たちの形成に大きな影響を与えたことで知られる。カメラを「目」であると同時に「口」でもある装置として捉え、世界を取り込みながらイメージを生み出す媒体としての写真について思索を展開する。

精神分析的な視点から、作者は写真を単なる中立的な観察行為としてではなく、「視覚的な取り込み(incorporation)」の一形態として捉える。見ることが対象との距離を保つ行為であるのに対し、口はその距離を消し去る。カメラは対象を飲み込み、分解し、消化しながらイメージへと変換する、貪欲な器官として機能する。見ることへの欲望は、消費への欲望と絡み合っていくのである。

この読み替えによって、写真は尽きることのないメディウムとして浮かび上がる。それは、表象への欲望を満たしながらも同時に満たしきることのない媒体である。本書は、私たちがイメージとどのような関係を結んでいるのか、そしてそれらがどれほど深く私たちの内部に入り込んでいるのかを、あらためて問い直す一冊である。

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THE DEVOURING EYE: PHOTOGRAPHY AND THE MOUTH

2025

¥ 3,740 (税込)

ロンドンを拠点に活動するスイス人フォトグラファー、オリヴィエ・リション(Olivier Richon)の作品集。本書は、出版社「SPBH Editions」が手がける「SPBHエッセイ・シリーズ」の第8弾として刊行された一冊。

本書は、写真家であり研究者でもある作者による刺激的なエッセイであり、食欲、味覚、消費といった語彙を手がかりに「見る」という行為を捉え直す試みである。作者が「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(Royal College of Art)」写真プログラムのディレクターを務めた1997年から2022年までの約25年間にわたり行ってきた講義シリーズをもとに構成されており、同プログラムは当時、一世代の写真家たちの形成に大きな影響を与えたことで知られる。カメラを「目」であると同時に「口」でもある装置として捉え、世界を取り込みながらイメージを生み出す媒体としての写真について思索を展開する。

精神分析的な視点から、作者は写真を単なる中立的な観察行為としてではなく、「視覚的な取り込み(incorporation)」の一形態として捉える。見ることが対象との距離を保つ行為であるのに対し、口はその距離を消し去る。カメラは対象を飲み込み、分解し、消化しながらイメージへと変換する、貪欲な器官として機能する。見ることへの欲望は、消費への欲望と絡み合っていくのである。

この読み替えによって、写真は尽きることのないメディウムとして浮かび上がる。それは、表象への欲望を満たしながらも同時に満たしきることのない媒体である。本書は、私たちがイメージとどのような関係を結んでいるのか、そしてそれらがどれほど深く私たちの内部に入り込んでいるのかを、あらためて問い直す一冊である。

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取り扱い twelvebooks
サイズ 14.8 x 10.0 x cm
重量 1.0kg
商品コード 1100052174
出版 SPBH EDITIONS / MACK
著者 Olivier Richon
ISBN 9781917651264
配送までの期間 ご注文確定後、2-7日以内
カテゴリー
送料 ¥770(税込)
購入条件